使用済みの自動車から出た思わぬ副産物

使用済み自動車は、廃車作業の工程を得てスクラップにされていきます。その中で、様々な副産物も排出されますが、その中でも思わぬものが出てきているのをご存知でしょうか。その思わぬ副産物というのが、環境に影響をあたえる様々な化学物質です。

その化学物質の中でも特に影響の大きなものが、水銀、六価クロム、カドミウム、鉛などになります。水銀は身体に摂取されるとかなり健康に影響を与えることが知られていますが、六価クロムもかなりの劇物であるとされていますし、カドミウムや鉛なども金属の一種ではあるものの身体に取り入れられると様々な不具合を来たすとされているものです。

まさか使用済みの車からこのような副産物が出ているだなんて思いもしないかもしれませんが、これらの副産物は「自動車シュレッダーダスト」という名称で呼ばれ、かなりの社会問題にもなっています。

この自動車シュレッダーダストは埋立てによって処理する方法が用いられていることもあり、埋立地の枯渇化が進む要因の1つでもあります。ただ、最近であれば自動車シュレッダーダストから、リサイクルできるような金属や素材を取りだす技術によって、その内の幾らかは埋め立てされずに済むようになっているようです。

また、このシュレッダーダストの中にはレアアースやレアメタルなども微量ながら含まれているようですので、それらについても思いもしないような副産物だと言えるでしょう。普段何気なく使用している自動車ですが、使用済みになって廃車されるとこのような環境に大きく影響する副産物を出すのには驚きでした。車を使用する者としては、これらの副産物について十分に知識を付けておくべきでしょう。

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